38 分子科学研究所の概要
2-11 史料編纂室
分子科学研究所創設30周年記念(平成17年5月)を受けて,分子研に史料編纂室が平成18年1月に設置され, いわゆる「アーカイブズ活動」を始めている。昭和50年代初め国立共同利用研究所の代表として設立された分子研 がどのような経緯で創設に至ったか,また「分子科学」がいかなる経緯で発展してきたかなど,最近のアーカイブズ の手法に基づいて,多数の貴重な史料を収集,保存,整理を行うことを目的としている。その一環として,全国の分 子科学者が一般に閲覧できるような検索機能をもたせることも計画している。
分子研設立に関する史料は,次の三つの時代に分けられる。①日本学術会議による分子研設立の勧告(昭和40年) 以前の動向,②日本学術会議の勧告から準備室に至るまでの期間,③分子研創設準備室の時代,④分子研創設第一期(十 周年に至るまでの期間)などに分類できる。
現在までに本史料編纂室で収集・保存している主な史料は,①長倉三郎先生(第2代所長)から最近いただいた史 料(約60件,学術会議勧告以前の昭和38年頃から分子研準備室までの期間),②井口洋夫先生(第3代所長)から いただいた史料(約180件,分子研準備室時代および創設期),③岡崎統合事務センター(旧機構管理局)から史料 編纂室に移管された写真アルバム(約30冊,分子研件竣工,創設披露宴,十周年記念式典,評議会,一般公開など),
④図書館に保管されていた冊子(5件,「分子研設立要望書ならびに設立案」,「分子科学特定研究中間報告」,「分子 科学特定研究報告」,「分子科学研究所要項」など),⑤その他の関連の書類(分子研設立に関する日本学術会議の勧 告書,十周年記念誌など,多数)。以下,「長倉史料」と「井口史料」の内容について簡単に紹介する。
(1) 長倉先生の史料
①化学研究将来計画委員会の議事録など(昭和 38-40 年)
②化学研究将来計画—シンポジウム報告(昭和 40 年)
③分子研を含む化学系6研究所設立案要旨
④分子科学研究所(仮称)設立要望書ならびに設立案(手書き原稿を含む)
⑤化学研究連絡委員会の「化学研究第一次5ヵ年計画案」
⑥分子科学研究所小委員会議事録(昭和 40-44 年)
⑦「分子科学」特定研究課題(昭和 45 年,化学研究連絡委員会の申請書類)
⑧その他,関連の史料
(2) 井口先生の史料
①分子科学研究所創設準備室時代(昭和 49 年)の人事関係の書類(選考を含む)および土地,施設の部会議事録(岡 田修一氏メモ)。
②準備室の書類(昭和 50 年,分子研評議会規則など多数)ならびに岡崎への移行および引越の書類(岡田修一氏 の記録,主に手書きメモ)。
③昭和 51 年代の創設協力者会議の書類(創設協力者会議が教授会議に代わって運営に協力。岡田修一氏ファイル)。
④分子研創設期の資料(創設の目的,要望,組織等の記録および発足から2年目にかけての報告など)
⑤大学院問題懇談会報告(昭和 55 年,総合研究大学院大学に発展した大学院構想の恐らく最初の岡崎での懇談会 の記録)
⑥分子研第1回外国人招聘研究員(招聘期間は3ケ月以上)の記録および日米協力事業ハワイ会議など。
⑦その他,関連の史料